当面の間は、赤字経営を見込んでスタートしたマイクロ法人ですが、現在大赤字・・・
税理士さんにも相談して「役員借入金」を取り入れることにしました! ここでは我が社の収支と役員借入金について紹介します。
赤字経営でも役員報酬を確保したい
社会保険料の最安化のためマイクロ法人をつくって半年。事業収入はまだゼロ。
法人の実際の収益は 米国高配当ETFからの配当金(月2.1万円程度) しかありません。
固定費は、役員報酬や社会保険料などで 毎月約11万円で、年間でみても100万円以上の支出が発生します。
……はい、見事に大幅赤字です😂
焦りが芽生えてきました・・・。
何とか策はないかと出てきた選択肢が 役員借入金 でした。
役員借入金とは?
役員借入金とは、役員が自分のお金を会社に貸し付けること。
法人にとっては「返済義務のあるお金」ですが、外部の金融機関から借りるよりははるかに柔軟で手続きも簡単です。
• 銀行融資のように審査が不要
• 必要なときにすぐ入れられる
• 返済時期や利息を自由に決められる
マイクロ法人やスタートアップにとっては、資金繰りをつなぐための便利な方法になります。
実際の我が社の収支
我が社は「資産形成コンサル業」と「法人での資産運用」を軸にしたマイクロ法人です。
項目 | 金額・内容 | 補足 | |
---|---|---|---|
収入 | 事業収益 | 0円 | コンサル業は無料相談で営業中 |
運用収益 | 約23万円/年 | 米国高配当ETFの配当(月2.1万×11か月) | |
支出 | 固定費 | 約150万円/年 | 役員報酬他(月6.9万+社保4.6万+その他) |
年間収支 | ▲127万円(赤字) | 収益<支出 |
• 事業収益:コンサル業は無料相談を中心に営業中 → 売上ゼロなう
• 運用収益:米国高配当ETFの配当金 → 月2.1万円×11か月(初年度のみ5月から) = 約23万円
• 固定費(支出):役員報酬2名分(6.9万円/月)+社会保険料(4.6万円/月)+各種経費
= 年間支出合計:150万円程度
収益と支出を比べると、当然ながら大幅赤字。
そこで、役員借入金を法人に入れる ことにしました。
役員借入金を入れるメリット
👉 法人維持の安心感
300万円を入れておけば、2年以上の固定費をカバー可能。赤字でも「しばらくは大丈夫」という精神的な余裕につながります。
👉 資産運用を広げられる
法人で資本金を運用中なので、借入金の一部を投資に回せば、配当収益をさらに増やせるチャンスが生まれます。
👉 資金繰りの柔軟性
銀行融資のように「毎月返済」がセットではなく、黒字化してから返すなど、自分たちの裁量で資金計画を組めます。
一般的に指摘されるデメリット
もちろん、役員借入金にはリスクや注意点もあります。代表的なのは以下の3つです。
👉 信用のリスク
借入金が増えると負債も膨らみ、金融機関から「債務超過」と見なされ、信用評価が下がる可能性があります。
👉 相続リスク
役員借入金は「債権」として扱われるため、万が一の際には相続財産に。家族間で「返済義務」を巡るトラブルが起こり得ます。
👉 外部融資への影響
「役員個人が赤字法人を支えている」と判断されると、銀行融資の審査で不利になることがあります。
我が社の結論
ただし、我が社は夫婦2人のマイクロ法人。 役員以外から借入をする予定はありません。また、個人としても融資を受ける予定は今の所ありません。
そのため、金融機関評価や相続に関する一般的なデメリットは、現時点では考慮しないと決意。
むしろ、
• 法人を安定して維持できる
• 配当収益を増やす余地が広がる
• 自分たちの裁量で返済や資金運用を設計できる
といった メリットの方がはるかに大きい 。
役員借入金を導入する決断をしました!
念の為、税理士さんに確認
初めての法人設立・経営。何事もドキドキです。特に、初めての決算は円満に終わらせて軌道に乗せたいところ。
そこで、freeeの無料税理士相談の機会を得て次のことを確認してみました!
役員借入金を導入することについて
A「特に問題ない。よくあるケース。」
資本金700万に対して借入金の額はいくらが妥当か。例えば300万借入するとしたら?
A「仮に、資本金300万に対して役員借入金3000万だと法人設立税務逃れではと疑わしくなるが、資本金に対して借入金の額がそう大きくもないので問題ない」
仕分けの方法は?
A「会計システムに入金額が反映されたら”役員借入金”として入力する(仕分けする)」
役員と会社との間に契約書が必要?
A「原則は必要」しかし、マイクロ法人の場合、役員以外に第3者の利害関係者(例えば大株主など)がいないので、あえて作らなくても良いのでは。とこっそり教えてくれました
まとめ
マイクロ法人は設立初期、どうしても「支出先行・収入はこれから」という構造になりがちです。
役員借入金は、導入もシンプル。自己資金を投入して自分の会社の資金繰りを良くするだけの話ではありますが、法人を安定して続けるための現実的な手段になり得ます。
我が社は、近く役員借入金を入れて資本収入をまず増やすことに決めました。
資本収入を増やして早めの赤字解消を狙っていきます!
👉 かけだしマイクロ法人オーナーの皆さんにとっても、今回の実体験が少しでも参考になれば幸いです。
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